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【コピー機とプリンタのコスト削減に成功!!】ペーパーレス化で経費カット

 従業員5名に繁忙期はアルバイトが20名の会社を経営している中、不要な印刷が多すぎるのが気になっていても手を付けられませんでした。

 従業員の退職が重なったのと新規事業の立ち上げもあり、同時期にコスト削減のためにペーパーレス化を実行しました。

 結果は、月2万円のコピー機とプリンタの維持費が2,000円程度で済むようになっています。さらに従業員のパソコンスキルも向上しました。

 初期費用はかかりますが、メリットはかなり多くトータルのコスト削減には役立つ方法です

コピー機とプリンタインクで月2万

 常勤の従業員が5名の小さなオフィスで会社を運営しています。サービス業なので忙しい時期にはアルバイトを入れることもありますが、事務所内での仕事はほぼこの5名での仕事となっています。

 以前は、地元のリース会社さんから複合コピー機を入れて使っていました。コピー機のリースは、リース料金に加えて印刷した枚数がカウンタで記録されていて1枚当たりどれぐらいという値段があらかじめ設定されています。

 それに加えてキャノンのコピー機でフルカラー印刷をパンフレットやラベルの印刷でも使っていたので、毎月の印刷関係の費用が月2万円ぐらい、多い月には4万円ぐらいになることもありました。

 印刷するのはお客さん向けの案内資料が大半で、後は事務関連の印刷が少々。年間にして30万円弱かかっているのがいつも気にはなっていましたが、これぐらいはかかるのが普通なんだろうと思って手つかずで放置している状態が長く続いていました。

 つい最近、年配の従業員が転職で退職してしまい、さらに若手も一名退職してしまったので、2名事務の従業員か入れ替えとなり、これはいい機会だと思い立ってコピー機とプリンタのコスト削減に手を付けることにしました。

不要な印刷はしない方針に

 まず、複合機はリース会社さんと相談して即解約。本体リース期間が契約期間での解約なので本体買取で決着。確か6万円ぐらいでの買取となりましたが、こちらはキャノン製だったので中古での買取業者さんで即買取査定をしてもらって売却。

 少し話がそれてしまいますが、コピー機はキャノンかシャープが中古でも高く売れるのです。かなり昔にゼロックスさんの複合機を入れて使っていたのですが、会社を閉じて清算する際にゼロックスさんのコピー機は買取負荷のお店ばかりだったことがあります。どうもゼロックスさんのコピー機は中古市場でもメンテナンス関係のパーツがほぼ流通しておらず中古の買い手もつかないので処分には大変困りました。結局そのゼロックスさんは産廃としてかなり処分料金を払って処分しましたが。

 こうした経験もあって、キャノンのコピー機を入れていましたが、不要な印刷をしない方針に転換してコピー機は使わないことに。必要ならスキャナーか近くのコンビニに行ってねという話をしていたら、現在はコピー費用は毎月100円以下になっています。

 不要な印刷はしない=代替手段としてPDFとノートパソコンを活用。さらに会社内の事務に必要なレーザープリンターを導入しました。

PDFでペーパーレス化

 まず、これまでお客さんの案内向けに使っていたパンフレットを廃止。パンフレットは意味がないこともないのですが、ほぼアピール効果がないと感じていたので、見込み客の方にはノートパソコンの画面やタブレットを使ってPDFファイルで解説することに。

 会社のサイトもデザインをスマートフォンから見やすくして会社のサイトも情報量を大幅に増やしました。ノートパソコンの画面にPDFファイルを表示しながら解説すると、不思議なことにお客さんの話を聞いてくれる時間が伸びます。タブレットでも試したのですが、現在はノートパソコンの画面を見せながらの説明の方を増やすようにしています。

 パンフレットを配ってもさばけた枚数=PR効果として実感はしやすいのですが、無駄遣いの感じも強いので、今はほとんどやっていません。それよりもノートパソコンの画面を見せると、お客さんの見方も変わってくれて、しっかり話を聞いてくれることも多くなります。

 業種や顧客のタイプにもよりますが、要点だけ短時間で聞きたい方、サービス内容を順番に聞きたい方のどちらにも対応できるPDFファイル化しておけばお客さんの食いつき方とその後のアクションもかなり違ってきます。

 こうしたPDF化は、従来のパンフレット作製に比べて、細かい変更や追加が入れやすいのと説明の資料をある程度用意しておけば、お客さんのアクションに結び付きやすいセールストークやオプションの提案にも結び付けやすいという点があります。

 現在は、お客さん向けの資料はすべてPDF化して、外回りの営業社員と会社のカウンターのノートパソコンには常に入れてあります。

 ペーパーレス化で紙の印刷をしない方針に転換してからは、PDFファイルを徹底活用して、パンフレット関連のコストはほぼ完全にカットできました。コピー機と複合機の印刷にかかっていた月2万円のコストが思い切り削減できた方法です。

 PDF化と聞くと、ワードやエクセルで作成した文書から印刷設定で面倒くさいと感じがちですが、こちらのソフトを使うとドラッグ&ドロップで一発変換できるので便利です↓

 一番安いタイプを使っていますが、その効果は絶大です。実際パンフレットのムダなコストが削減できてお客さんがしっかり獲得できていますので売上げと利益はアップできています。

モノクロレーザープリンターのみ保有

 印刷しなければいけない書類もあります。各自の給与明細を含めた経理事務の書類です。会計ソフトも決算時には印刷して提出するので、そのためにモノクロタイプのレーザープリンターを導入しました。

 NECのマルチライターがモノクロで評判や口コミが良かったので購入。MultiWriter 8250Nというネットワークプリンタとして使える機種です。本体が38,000円ぐらい。モノクロタイプなので、トナーカートリッジも1種類で済みます。

 ネットワークプリンタなので、会社のLANに接続してパソコンから設定して30分ぐらいで使い始めることができました。従業員各自のパソコンからも印刷できるので必要ならば印刷できるのですが、PDF化やメールに添付して送るのに慣れてしまったので、現在は経理書類の印刷以外ではほとんど使っていません。

 モノクロタイプにしてみて分かったのは、カラー印刷は不要だという点。会社の内部で保管する書類ならモノクロで十分。そもそも印刷しておく必要がある書類は少ないのです。さらにネットワークプリンタで接続しておけば、従業員のどのパソコンからも印刷できるのでパソコンのトラブル時にも安心です。

格安のリサイクルトナーを採用

 上で購入したレーザープリンタのトナーですが、純正品でなくてもリサイクルトナーが販売されていますので、そちらを活用。コピー機業者さんを解約する際に、リサイクルトナーはダメですよ、結果として高くつきますよと散々悪口を言われましたが、もう2年ぐらい使っていますがリサイクルトナーでのトラブルは発生していません。

 リサイクルトナーは、その名の通り再生品。トナーインクを詰め替えただけのものですが、安いものだと5000円ぐらいで適合するトナーがあります。印刷可能枚数が違うので、中身のインク量が調整されているのだと思いますが、一番安いモノで代替できています。

 ペーパーレス化とPDF化で最近はほぼ2ヶ月に一度のペースで必要に応じて注文しています。月に換算するとほぼ2000円前後。注文するのが3ヶ月ぐらい間が空いていることもありますので、これぐらいまで安くできています。

 ここまで削減するには、割と思い切った対応をしなければいけないので、最初は従業員の反対意見もありましたが、コストカットできる部分やパンフレットがすぐに修正できる点も含めて現在はスピード対応できる強みがあるので従業員も納得して活用しています。

 月2万円から4万円のコピー機とプリンタのコストで年間30万円程度かかっていた印刷関連のコストが、現在は月2000円程度のトナー代金だけで年間3万円以下に。コピー用紙のことも考えると10分の1まで削減できる効果は相当大きいです。

 もちろん、モノクロのレーザープリンタの購入代金も4万円弱かかっていますが、それ以外はこれまであったノートパソコンに加えて外回りの営業用と窓口用に中古のノートパソコン2台を6万円で購入しました。この経費も含めて考えてもかなりコスト削減の効果と顧客増の効果で納得しています。

 試しに1台、格安のタブレットを購入してお客さんへの説明用に使ってみましたが、こちらは失敗したので、一応次の項目で失敗談をどうぞ。

タブレットは失敗でした

 ペーパーレス化とPDFファイルの活用で、お客さんへの説明用にパンフレット代わりに持ち運んで画面を見せるタブレットが良さそうだと思い格安のタブレットを購入しました。

 Androidの7,000円ぐらいのタイプです。

 外回りの営業と会社のカウンターで数回使ってみましたが、説明用には大変便利でした。実際いろいろな会社でタブレットを導入して説明用や予約案内用に活用されている例は多いのですが、フリック入力が慣れないので、イマイチ使い勝手が悪い。

 さらにiPadぐらいの値段で性能のいいモノを使わないと格安タブレットでは性能が足りずPDFファイルを開くのに時間がかかってしまいはっきり言って使い物になりませんでした。

 これは機種の選び方が間違っていた点とフリック入力というタブレット独特の操作方法に慣れが必要だった点。さらにパンフレット代替の解説用しか使い道がないので、外回りの営業では書類の作成用にどうしてもノートパソコンの持ち運びが必要なので結局荷物が増えるだけ。それならパソコンの画面をお客さんに見せればいい、とノートパソコンの画面を見せてみたらお客さんの反応がよくなった。という一連の流れによるもので失敗と判断しています。

 それなら、iPadにしてフリック入力に慣れればいい、そうなのですが今のところノートパソコン型営業にして結果が出ているので今後必要ならば検討しますといった程度です。

 その後、購入した格安タブレットは年末のくじ引き大会の景品として従業員家族にプレゼントされることとなりましたが、その後はどうなったかは存じておりません。

 こうした失敗もありましたが、従業員のパソコンスキルは全員上達しています。パソコンを使っているとトラブルはつきものですが、小さなトラブルには即対応できるスキルアップが実現しています。

全員パソコン設定が上手くなりました

 50歳の事務の女性が、NASの共有設定、ネットワークプリンタの設定、PDFファイルの管理、会計ソフト、ファイルサーバーのHDD交換とパーテーション管理をこなす。今現在、会社にいる従業員の話です。

 なんのこっちゃ分からん用語が並んでいるかもしれませんが、会社のパソコン関連の設定がほぼすべてできてしまうとご理解ください。上に書いたのはウチの5名の従業員は全員できることです。

 もちろん手順はしっかりまとめてファイルしてあるので、誰でもできるようにはしてあるのですが、時々お客さんにびっくりされることもあります。以前のコピー機とプリンタをリース会社から入れていた頃よりは、各段にITスキルは上達しています。

 外回りの営業は、出先でちょっとパソコントラブルを解消してくることもあり、現在は簡単なパソコントラブルの対応も事業として立ち上げてなかなか利益が上がってきていますので、今後は事業展開を拡大することも検討中ですが。

 こうした付随して発生するスキルの向上は従業員のやる気アップにも効果的です。社内の一部のパソコンは自作で組んだパソコンにしているのでパーツにも詳しい従業員ばかり。

 自作のパソコンのパーツを定期的に交換する際には不要なパーツ類は従業員に格安で販売することで従業員には大変好評です。(←税務署に一度指摘されましたが、画像付きで〇月〇日に従業員〇〇にPCパーツ入れ替え後の不要部品を従業員割引で格安販売と説明したら以後指摘されませんでした)

 こうした点はいきなりできるものではありませんが、コスト削減の副次的な効果として期待できるものです。

最後に

 このページでは、コピー機とプリンタの印刷コストを削減するためにペーパーレス化を実行。PDFファイルとノートパソコンの活用でこれまでの印刷関連のコストが10分の1まで削減できた事例を紹介しました。

 従業員5名の小さなオフィスだから実現できた部分はありますが、思い切ってやってみるとかなり副次的な効果も期待できます。さらにコスト削減だけでなく、売り上げもアップも期待できると思います。

 実際これをやってみて2年が経過しましたが、売上げと顧客数は増加が続いています。こうしたノウハウは少しずつ取り入れてみると効果が少しずつ現れるものです。印刷コストがかさんで困っている、パンフレットの削減や手直しの手間が面倒に感じている経営者や管理職の方には役立つ方法です。

 まずは、パンフレットをPDF化してお客さんへの説明に取り入れてみるといいかもしれません。一度目はノートパソコンの画面を少し見るだけだったお客さんの反応が二度目の説明にはかなり食いつき型で即契約に結び付くこともあります。

 PDFファイル化しておけば、複数のパンフレットもすぐに画面表示してオプションで追加プランも表示しやすいと思います。このスピード感はお客さんからの信頼獲得には大変有効。あらかじめPDFファイルを準備しておく必要ありですが、こうした書類はワードやエクセルで作ってPDFファイルに一発変換してくれるソフトも安くありますので、こうしたソフトを有効活用。

 従業員のパソコンスキルのアップと顧客数の増加、さらにコスト削減と利益アップ。導入して慣れるまでに半年ぐらいかかりましたが、結果は満足できるものになっています。

 年間30万円のコストが年間3万円以下に。このページがコスト削減の方法をお探しの経営者や管理職の皆様の参考になれば幸いです。